【体験談】防災用ラジオがベタベタに…加水分解の原因と対策|非常用品は年1回の点検が命綱!
数年前、Amazonで購入した携帯用の防災ラジオ。災害時の備えとしてカバンに入れていましたが、先日ふと確認したところ、表面がベタベタに劣化していました。
最初は「汗?こぼれた?」と思ったものの、触るほどに違和感。調べてみると、これは「加水分解」というプラスチック特有の劣化でした。
加水分解とは?なぜベタつくの?
加水分解(hydrolysis)とは、プラスチックやゴム素材が水分と反応して分解される現象です。
特に以下のような素材で起きやすく、表面が粘着質に変化します:
- ポリウレタン(PU)
- エラストマー(ソフトタッチ加工)
- PVC(塩化ビニル)
ベタベタの正体は、分解によってにじみ出た低分子成分。これが手に付き、不快感を生じさせます。
加水分解が起きる原因
- 高温多湿:特に日本やマレーシアのような気候で進行が早い
- 紫外線:分子構造を破壊し、劣化を促進
- 密閉保管:通気の悪いバッグや袋に放置
- 皮脂・汗の付着
- 素材自体が安価
今回のラジオも、安価なウレタン素材+カバンに入れっぱなし+高湿度という条件で、想像以上に早く劣化しました。
安い商品ほど劣化しやすい理由
加水分解はどんな製品にも起きますが、安価な製品は特に起きやすいです。その理由は:
- 低品質な素材を使用
- 安定剤・防止処理が省略されている
- 見た目重視で、耐久性が二の次
特にソフトタッチ加工の安物ガジェットは、短期間でベタベタになることもあります。
加水分解してしまったら?対処法
完全には復元できませんが、次の方法でベタつきを除去できます。
- 無水エタノールで拭く(最も効果的。印刷も落ちるので注意)
- 重曹ペーストでやさしくこする
- ベビーパウダーで封じる(一時的な応急処置)
NG:シンナー・アセトンなどの溶剤は素材を破壊するため使用禁止です。
劣化を防ぐには?長期保存のコツ
- 高温多湿を避ける(通気性のある場所+除湿剤)
- 直射日光を避ける
- 長期間の密閉保管を避ける
- 素材選びを重視(ABS樹脂やポリカーボネートがおすすめ)
非常用品は「年に一度の確認」が必要
今回のように、いざという時に使えなければ備えの意味がありません。
次のような点を年に一回は確認する習慣を:
- 電池は切れていないか?
- 劣化や加水分解は起きていないか?
- 賞味期限や仕様の変更が必要ないか?
「一年に一回は確認しないとね」というのが、今回の正直な反省です。
非常用品は経費にできる?
個人事業主やフリーランスであれば、非常用品も経費計上が可能です。
例えば:
- 作業場やオフィスの保存水・懐中電灯・ラジオ
- 停電や災害時に備えたポータブル電源
- 出張用の簡易トイレや携帯充電器
「業務継続のための合理的な支出」と説明できればOK。
※心配な方は税理士に確認を。
まとめ:備えたら「点検」もセットで
「備えていたつもりが、一番油断していた」
非常用品は使うことがない方がいいもの。
でも、いざという時のためにこそ、年に一度の確認を。
小さな見直しが、大きな安心につながります。
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