【マレーシアの不動産】Stamp Dutyの計算方法

Stamp Duty(印紙税)は、マレーシアで賃貸借契約書(Tenancy Agreement)を締結する際に必ず必要になる税金です。多くの場合、借主(テナント)側が負担することになっています。計算方法や税率は法改正により変更されることがあるため、2026年時点の最新情報を整理します。

2026年時点の税率

【2026年最新・重要】2025年1月施行のFinance Act 2024により、従来あった「年間家賃RM2,400までは非課税」という免税枠が撤廃されました。現在は年間家賃の1リンギット目から課税対象となり、最低でもRM10の印紙税が課されます。

契約期間ごとの税率(年間家賃RM250ごとに課される額)は以下の通りです。

契約期間 RM250ごとの印紙税額
1年以下 RM1
1年超〜3年以下 RM3
3年超〜5年以下 RM5
5年超 RM7

計算方法

計算の流れは次の通りです。①月額家賃を12倍して年間家賃を算出。②年間家賃をRM250単位で切り上げる(端数がある場合は次のRM250単位に切り上げ)。③上記の切り上げ後の金額をRM250で割り、契約期間に応じた税率をかける。④テナント控え用の契約書がある場合は、通常RM10が別途加算されます。

計算例(2026年ルール)

月額RM800、契約期間2年の物件の場合。年間家賃はRM800×12=RM9,600。RM9,600÷RM250=38.4→切り上げて39単位。契約期間2年(1年超3年以下)の税率はRM3/RM250単位なので、39×RM3=RM117。これに契約書控え用のRM10を加えると、合計RM127程度が印紙税の目安になります。旧制度(RM2,400免税・低い税率)と比べ、負担額は大きく増加している点に注意が必要です。

手続き方法

スタンピング(印紙税の納付・証印)は、契約書サイン後30日以内に完了させる必要があります。現在はLHDN(内国歳入庁)のオンラインシステム「STAMPS」を通じたe-Stamping(電子印紙)が主流になっており、以前のように窓口に出向いて紙の契約書に直接収入印紙を貼る必要は少なくなっています。

誰が支払うのか

マレーシアの慣習では、賃貸借契約のStamp Dutyは借主(テナント)側が負担するケースが一般的です。ただし法律で明確に義務者が定められているわけではなく、実際には貸主・借主間の交渉・合意で決まる部分もあります。契約条件を交渉する際は、Stamp Dutyの負担者を事前に明確にしておくことをおすすめします。

REN(不動産仲介)実務での留意点

商業用不動産の賃貸借契約でも同様の印紙税ルールが適用されます(税率・計算方法は物件用途によって細かな違いがある場合があるため、契約金額が大きい商業契約では事前にLHDNまたは弁護士へ確認するのが安全です)。免税枠撤廃により、特に長期・高額の商業賃貸契約では印紙税額が無視できない金額になるため、契約条件を提案する段階で概算の印紙税額を提示できると、クライアントからの信頼度が高まります。

※印紙税率・免税規定は法改正により変更されることがあります。正確な金額は、契約締結前に必ずLHDN公式サイトの最新のStamp Duty計算ツールでご確認ください。

コメント