EPF払い戻しの方法

マレーシアで長く働いている人も、そうでない人も、いつかは帰国する日が来るかもしれません。

毎月積み立てているEPF(Employees Provident Fund/被雇用者積立基金、日本でいう年金に近い制度)ですが、マレーシア国外へ完全に転出する際は、これまで積み立てた分の払い戻し(Leaving the Country Withdrawal)を受けることができます。塵も積もれば山となる、まとまった額が戻ってくることも珍しくありません。

払い戻し(Leaving the Country Withdrawal)の対象者

外国人労働者・駐在員・永住者(PR)など、マレーシアでの雇用を終えて出国する人が対象です。「今後二度とマレーシアに戻らないことの証明」までは求められず、雇用終了・出国という事実が確認できれば申請できます。

※2025年10月から外国人労働者にもEPF拠出が段階的に義務化されています(労使双方2%ずつ)。今マレーシアで働いている外国人は、この払い戻し制度を将来使う可能性がある人がこれまでより増えています(詳細は関連記事「EPF引き出しガイド」もあわせてご覧ください)。

必要書類

主に次のいずれかで、雇用終了・出国の事実を証明します。

  • 移民局(Immigration Department)発行のワークパス取消証明
  • 雇用主発行の退職・契約終了レター
  • Income Tax Clearance(税務クリアランス)の証明書

加えて、パスポート記載の氏名とEPF登録上の氏名が異なる場合は、結婚証明書・出生証明書等の補足書類も必要です。書類はすべて認証(Certified True Copy)を受けたものを用意します。

申請の流れ

申請先のオフィスは複数ありますが、下記の支店は現地の人からも比較的評判がよく、英語も問題なく通じます。

Kumpulan Wang Simpanan Pekerja

Bangunan KWSP, 46598, Jalan Gasing, Bukit Gasing, 46000 Petaling Jaya, Selangor

  1. 必要書類を事前にダウンロードして記入する(カウンターでも入手可)。
  2. フォーム記入時、指紋を押す欄があるが、係員の指示があってから押す(やり直しになるため)。
  3. 記入後、カウンターで番号札を受け取り待機する。
  4. 書類を提出し、受領証を受け取る。
午後は混雑しやすいため、午前中の来訪がおすすめです。マレーシアの銀行口座を振込先に指定した場合、おおよそ7〜10営業日で振り込まれます(近年はオンライン申請(i-Akaun経由の一部手続き)も整備されつつありますが、Leaving the Country Withdrawalは書類の性質上、窓口対応が中心です)。

税金の扱い

Leaving the Country Withdrawalによる払い戻しは、マレーシア国内では非課税です。ただし帰国先(日本など)の税制上の扱いは別途確認が必要な場合があるため、金額が大きい場合は税理士等に相談することをおすすめします。

出国の2か月前を目安に申請するとスムーズです。ワークパス失効直前に慌てて動くと、書類の認証待ちなどで出国までに間に合わないケースがあります。

関連手続き

マレーシア在住中の一部引き出し(住宅購入・教育・医療など)についてはEPFの制度が複数用意されています。あわせてEPF引き出しの方法もご確認ください。

※本記事の制度詳細は2026年7月時点のKWSP(EPF)公式サイト等のWeb検索による確認情報です。個別の状況によって必要書類や審査期間が変わることがあるため、最終的な手続きはKWSP公式窓口・公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 一時帰国ではなく完全に出国する場合のみ対象ですか?

A. Leaving the Country Withdrawalは、マレーシアでの就労関係を終了し、恒久的に国外へ転出する人を対象とした制度です。一時帰国や休暇での出国は対象外で、通常の在職中はこの区分では引き出しできません。

Q. 会社を退職してすぐに次のマレーシアの会社で働く場合はどうなりますか?

A. マレーシア国内で継続して就労する場合は「出国」に該当しないため、この制度の対象にはなりません。EPF残高はそのまま新しい雇用主のもとでも積み立てが継続されます。

Q. 申請から着金までどのくらいかかりますか?

A. 書類に不備がなければ数週間程度で処理されることが多いですが、繁忙期や書類の追加確認が発生した場合はさらに時間がかかることがあります。余裕を持ったスケジュールで申請することをおすすめします。

いずれの場合も、判断に迷う個別ケースはKWSPの窓口やコールセンターに直接確認するのが確実です。

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