2つの異なるソフト間でデータをやり取りするときにバグが起こる。。皆さんも一度は体験されたことがあるのではないでしょうか。このために筆者も徹夜を強制された思い出が何回かあります。作業時間が大幅アップするためこれは本当に悩みの種です。
SketchupとUnreal Engineも開発者が異なるためエラーが出ることがあります。どのように避けられるのでしょうか?本記事では、実際に建築ビジュアライゼーションの現場でこの連携を使ってきた経験をもとに、導入手順とハマりやすいポイントをまとめます。
SketchupとUnreal Engineをつなぐ「Datasmith」の導入
まずはUnreal EngineにSketchupデータをインポートできるように、Datasmithを導入します。
Unreal Engine側: Datasmith Importerプラグインを有効化
UE5ではDatasmithのインポート機能が標準で同梱されており、プロジェクト設定の「プラグイン」からDatasmith Importerを有効化するだけで使えます(UE4時代のように別途インストールする必要はありません)。

SketchUp側: Datasmith Exporterをインストール
SketchupからデータをエクスポートするプラグインをEpic Games公式サイトからダウンロードします。現在は「Datasmith Exporter for Twinmotion and Unreal Engine」という名称で配布されており、SketchUpのExtension Warehouseからも入手できます。同じプラグインでTwinmotionへの書き出しにも対応しているのが今どきのポイントです。
インストール時の注意点は3つ。①SketchUpを終了してから実行する ②使用中のUnreal Engineのバージョンに合ったインストーラーを使う ③旧バージョンのプラグインは先にアンインストールしておくことです。エクスポートは、SketchUp上のDatasmithツールバーからファイル(.udatasmith)を書き出し、UE側のツールバーの「Datasmith」ボタンでインポートする流れです。
DatasmithでSketchupからUnreal Engine側に引き継がれるデータは以下のものです。
- カメラ位置(シーン)
- コンポーネント
- グループ
- マテリアル
3Dモデルをエクスポートするときには名前を変換しないように注意してください。ここで名前を変えてしまうと、Sketchupの元ファイルをアップデートしたときにUnreal Engine内モデルへの上書き(再インポート)がうまく行われません。
またSketchup内でグループには名前を付けておくと、のちにUE側で参照しやすくなります。Sketchupのみで完結しているとあまり意識しない点かもしれません。さらに、窓・ドア・椅子のような繰り返し要素は「コンポーネント」にしておくのがおすすめです。Datasmithは同一コンポーネントを1つのStatic Meshとして扱うため、データが軽くなり、UE側のメモリ効率も大きく改善します。
便利プラグイン
Sketchup側でモデルをエクスポートする前にクリーンアップしてくれるプラグインがあります。不要なデータを減らし、軽いデータになるので便利です。すべて無料です。
Cleanup Cubed (CleanUp³)
Extension Warehouseからダウンロードします。これを使うには先にTT_Libのインストールが必要です。


Material Replacer
その他にもマテリアルを一括変換できるプラグインなども便利です。

Sketchup側でモデルを作成する上での注意点
実際に行った感想と要点をまとめると以下のようになります。ここはUE4時代からまったく変わらない、いわば普遍のチェックリストです。
- マテリアルはすべて英語表記にする ←これはどのソフトを使用するにも注意しなくてはならない地味に重要な点ですね。
- 単位をUnreal Engine、Sketchupで統一させて作る(センチ単位) ←初めてSketchupモデルをインポートしたときは巨大になりました。JW cadデータをSketchupにインポートするときも同様です。
- 面をすべて表にそろえる ←これはよく行ってしまうミスです。面が裏返っているとUnreal Engine側ではそのポリゴンが消えて見えます。SketchUpの「カラー別表示」で裏面(青)を一括チェックしてからエクスポートしましょう。
- テクスチャ、オブジェクト、マテリアルの名前はすべて英語で表記する ←これもどのソフトでも共通の重要な点です。
- 光の設定はUnreal Engine側で行う ←UE5ではLumen(リアルタイムGI)のおかげで、ライティングの試行錯誤が劇的に速くなりました。SketchUp側で光源を作り込む必要はますますなくなっています。
UE5時代の補足
UE4からUE5に移行して、建築ビジュアライゼーションの体感が最も変わったのはライティングです。Lumenによりライトビルド(ベイク)待ちがほぼ不要になり、「インポート→即確認→SketchUpで修正→再インポート」の反復が高速になりました。だからこそ、再インポートを壊さないための「名前を変えない」「コンポーネント化」という本記事の基本が、以前にも増して効いてきます。
SketchUpからのビジュアライゼーションは、Unreal Engineのほかに同じEpic系のTwinmotionという選択肢もあります。Twinmotionまわりの実体験はTwinmotionの不具合解決の記事を、SketchUpの作業効率化はシーンを一括で連番書き出しする方法の記事もあわせてどうぞ。
まとめ
この記事は筆者が調査、体験、そしてそれを忘備録として記録したものです。修正が必要な場合はご連絡いただけますととても助けになります。また役立つ情報がありましたら是非教えてください。今後ともKOKONATSをよろしくお願いいたします!



コメント