朝鮮有事の際の難民は27万人!マレーシアの難民対策に学ぶ

朝鮮有事の際には日本海側に面している都道府県に大量の難民が押し寄せるといわれています。その予想される難民数27万人。

日本にいる自衛隊14万人を総動員しても、小型船舶で次々に押し寄せる難民をコントロールするのは実質不可能です。

実はマレーシアは大量の難民を受け入れている国でもあります。

 

マレーシアの難民の現状

2017年にマレーシアで難民認定された人の数は149,200人です。そのうち9割弱の132,500人がミャンマーからの難民です。

そのほかパキスタン、スリランカ、イエメン、ソマリア、シリヤ、イラク、アフガニスタン、パレスチナ地域からの難民を受け入れています。

街中でもこれらの人に出会うことができます。ミャンマーから歩いて逃れてきた男性にも会いました。

そのうち67%が男性、33%が女性です。その中には37,000人もの子供たちが含まれています。

As of end June 2017, there are some 149,200 refugees and asylum-seekers registered with UNHCR in Malaysia.

  • Some 132,500 are from Myanmar, comprising some 59,100 Rohingyas, 38,200 Chins, 9,900 Myanmar Muslims, 4,200 Rakhines & Arakanese, and other ethnicities from Myanmar.
  • There are some 16,700 refugees and asylum-seekers from other countries, including some 3,800 Pakistanis, 2,200 Sri Lankans, 2,100 Yemenis, 2,100 Somalis, 1,900 Syrians, 1,400 Iraqis, 1,100 Afghans, 700 Palestinians, and others from other countries.

Some 67% of refugees and asylum-seekers are men, while 33% are women.

There are some 37,000 children below the age of 18.

 

登録者数が14万人ということは、登録されていない人を含めると20万人ほどになる可能性もあります。

これほど多くの難民を受け入れているマレーシアから何が学べるでしょうか。

 

学べる点

持つものもとりあえず逃れてきた難民たちには経済的援助が必要です。

財政的に援助するのには限りがあるため、経済自立を促す必要があります。健全な経済的自立が果たせなければ難民たちは違法事業を行うか非行に走るしかありません。

この点マレーシアの難民は比較的うまいこと社会的立場を確立しています。

人材が不足しているマレーシアの業界事情がありますが、その中でもとりわけ必要な分野、建築・飲食業・製造業に従事している人が多いです。

彼らはマレー語を自在に使い、この国の人々とのコミュニケーションも問題なく取っています。

 

日本ではどうでしょうか。日本での人材が足りない分野は介護分野といわれています。

この分野は受け入れ皿になるでしょうか。また建築分野も人材不足気味です。

朝鮮語話者の日本語上達能力高いことは周知の事実です。実際韓国人が話す日本語は日本人と区別のつかない発音になります。

しかしマレーシアにも難民を受け入れるうえで改善しなければならない問題があります。

 

改善点

多民族社会といわれるマレーシアですが、実情は民族的差別な社会であり、それぞれの人種がまじりあって暮らしているわけではありません。

人種による固定観念が存在しており、差別社会です。黒人などに対する差別は厳しいものがあります。

マレーシアの人種差別
生々しい話になるかもしれません。不快になられる方もいらっしゃるかもしれません。差別のない社会が来ますように。 マレーシアでの人種差別 歴史 多民族国家マレーシアで意外に思われる方もいるかもしれませんが、マレーシアには人種差別が色濃く存在して...

これらの差別的考えは、一度根付いてしまうと治安悪化の悪循環を生みます。

実際マレーシアで差別を受けている黒人・その他東南アジアの人々の就職限られています。

能力的・ビザ的理由だけでなく、民族的理由からです。

社会からあぶれたそれらの人々はどうするでしょうか。非行に走る人々も出てきます。

経済的にはそれがセキュリティーガードの需要を生むなど新たな雇用・経済活動を作るのですが、社会的に考えてどう考えても健全ではありません。

差別をなくす教育、それは難民が実際に発生する前にできることなのです。

 

まとめ

日本の唯一の資源、それは教育システムです。

他の国々に実際に住んでみて再確認することですが、これほど教育レベルの高い国は先進国で他にあるのだろうかと感心することが多々あります。

流ちょうに字が読め、漢字も書ける。新聞なども大多数の人が読み、社会的関心が高いのが日本の教育の特徴です。

その教育システムがうまく働けば、差別的思考のない難民受け入れ社会ができるかもしれません。

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