マレーシアでは、外国人が購入できる不動産に「最低価格」の制限が設けられています。この基準額は各州(行政区)が個別に定めており、過去にも複数回改定されてきました。2026年時点の目安を整理します。
外国人が購入できる最低物件価格(2026年時点の目安)
| 州・行政区 | 最低価格の目安(RM) | 備考 |
| Kuala Lumpur | 1,000,000 | |
| Selangor | 2,000,000 | Zone 3(Hulu Selangor等)は1,000,000のケースあり |
| Penang(本土側) | 500,000 | |
| Penang(島側) | 1,000,000〜3,000,000 | 土地付き物件は上限側の水準 |
| Johor | 1,000,000 | イスカンダル計画区域内(Medini等)は例外的に基準免除の場合あり |
| Melaka | 500,000〜 | Strata物件は500,000〜 |
| Perlis | 500,000 | |
| Sabah | 600,000〜 | Strata物件600,000、土地付きはより高額 |
| Sarawak(クチン管区) | 600,000 | LCDA承認が必要 |
| Sarawak(クチン管区外) | 500,000 | LCDA承認が必要 |
| その他の州 | 1,000,000前後 | 州ごとに個別規定あり |
クアラルンプールに隣接するSelangor州はクアラルンプールより高い基準額が設定されているのが特徴です。ジョホール州のイスカンダル計画区域(Mediniなど)のように、特定の開発区域では州の標準基準額が免除される例外的なゾーンも存在します。
例外的に基準額が緩和されるケース
以下のような一定の条件を満たす外国人については、州によってはより低い基準額(例: RM250,000程度)での購入が認められる例外規定が設けられている場合があります。
- 政府機関に駐在員として所属している外国人
- 非営利団体に所属し、一定額以上の給与を得ている外国人
- マレーシア永住権(赤いIC)を保持する外国人 ※永住権保持者の扱いは制度改定により変更されることがあるため要最新確認
ただしこうした例外が適用される場合でも、Malay Reserved Land(マレー人保有地)やブミユニットとして指定された物件は、引き続き購入対象外です。ブミユニット・Malay Reserved Landについては当サイトの別記事もご参照ください。
2026年からの新ルール: 外国人向け印紙税(Stamp Duty)8%
2026年1月1日以降、外国人が住宅用不動産を購入する際の印紙税(Stamp Duty)は、一律8%のフラットレートに変更されています。従来のマレーシア国民向けの累進税率とは異なる扱いとなるため、購入予算を検討する際はこの8%を必ず織り込んでおく必要があります。
ローンについて
外国人でもマレーシア国内でローンを組むことが可能です。一般的にMM2H(マレーシア・マイセカンドホーム)保持者はより高い融資比率(最大80%程度)、それ以外の外国人は最大70%程度が目安とされています。ただし金融機関・物件タイプによって条件は異なるため、事前に複数の銀行へ相談することをおすすめします。
REN(不動産仲介)実務での活用
日系企業・日本人富裕層に商業用不動産や高級住宅を提案する際、この最低価格ルールは基準の一つになります。特に商業用不動産(店舗・オフィス)については住居用とは別の規制体系が適用されることがあるため、住居用の最低価格表をそのまま商業用物件に当てはめないよう注意が必要です。物件タイプごとの規制の違いを正確に説明できることが、日系クライアントからの信頼につながります。
まとめ
マレーシアの外国人向け不動産購入ルールは、東南アジア他国と比べると比較的わかりやすい制度ですが、最低価格・印紙税率とも過去に何度も改定されており、今後も見直される可能性があります。外国人向けに不動産を販売・仲介する場合は、対象州の最新基準額と印紙税率を必ず事前に確認することが欠かせません。



コメント
質問です、PR保持者(赤いIDカードもち)は、例外で、物件の最低物件価格がないって本当ですか?あるっていわれたのですが。
確認が遅くなってしまい申し訳ありません。
不動産契約を多く取り扱っている弁護士の方に確認させていただきました。
PR保持者は外国人扱いとなり最低物件価格が適用されるようです。
記事を訂正させていただきました。ご指摘いただきありがとうございます。