マレーシアに住んでいると、街の駐車場や路肩のあらゆる場所にドリアンが積まれ、独特の腐敗臭(訂正)香りが街を包む季節がやってきます。ドリアンが大豊作の年は、この香りがとりわけ濃くなります。

マレーシアの一般家庭では冷蔵庫を開ければドリアン、冷凍庫を開けてもドリアン(長期保存をするためか、冷凍したままアイスクリームのように食べる)という熱愛ぶりです。彼らの家に入れば常にドリアンのにおいが漂っています。
どれだけ値段が下がっているの?
2018年、マレーシアはドリアンの大豊作に沸きました。普段見かけないスーパーでも店頭に並び、ドリアンの中でも一番高級とされているムサンキング(Musang King)が一度RM40/kgほどで売られているのを見た時は目を疑いました。前年はあまり市場に流通せず、RM100/kg以上の高値で販売され、中国本土からの爆買い客との奪い合いも発生して新聞でも大々的に報道されるほどマレーシア人は激おこでしたから、この下げ幅は当時大きな話題になりました。2018年シーズンはRM65/kg〜RM50/kgあたりで取引されていました。
実はこの「大豊作・大値崩れ」は毎年ではないものの何度か繰り返されており、直近では2026年にも似た現象が起きました。2025年5月〜8月のシーズンにはRM60〜80/kgだったムサンキングが、2026年に入ると供給過多で急落。The Star紙は2026年1月時点でRM20〜30/kgまで下がったと報じ、6月にはクランバレー(Klang Valley)でムサンキングがRM12/kgまで、ブラックソーンもRM15/kg前後まで下がったとThe Malaysian Reserve紙が伝えています。海外メディア(ExpatGo)は、地域によってはムサンキングが1kgあたりRM6程度まで下がり、D101・レッドプロウンは1個RM2程度、通常サイズのドリアンが1個50仙(RM0.5)で売られていた例もあったと報じており、ここ数年で最も安い水準になった年でした。
なぜそんなに値段が下がったの?
ここまで値段が下がることはめったにありません。実際長年ドリアンの生産に携わっている関係者たちもこれには驚いており、その理由として
- 雨が適度に降った
- 洪水にならなかった
- 天候がよかったためドリアンの木が健康
であることをあげています。2026年の値崩れも構造としては近く、Nation Thailand紙は、数年前からの投資ブームで苗木が今年一斉に収穫期を迎えたこと、エルニーニョ現象の影響で複数の産地が同時期に開花・大豊作を迎えたこと、中国向け輸出の規格を満たさない果実が国内市場に大量に滞留したことの3つが重なったと分析しています。豊作そのものは農家にとって喜ばしい一方、価格急落によって収穫・出荷のコストを回収しづらくなるという悩ましい一面もあり、一部の農園では仲卸業者を通さず直接消費者へ販売する動きも出ていると伝えられています。
ドリアンのシーズンっていつ?
ドリアンのシーズンは州や年によって前後しますが、マレーシアでは大きく分けて2回の収穫期があるとされています。
- メインシーズン:6月〜8月 パハン・ジョホール・ペラ・ペナンなど主要産地で最も出荷量が多くなる時期です。
- セカンドシーズン:12月〜1月 メインシーズンほどの量ではないものの、もう一度収穫の山があり、年末年始でも楽しめます。
大豊作の年は、この2つのシーズンのどちらか、あるいは両方で値崩れが起きやすい傾向があります。逆に言えば、値段だけを見て「今年は安い年だ」と判断するのではなく、6〜8月と12〜1月のどちらのタイミングで訪れるかによっても体感する相場はかなり変わってくる、というのが実際のところです。
まとめ
普段はその強烈なにおいと見た目から、どうしても試してみることのできない方も、大豊作で価格が下がっている年は最高級品から試してみる良いチャンスかもしれません。日本ではあってもなかなか高くて試せるものではありませんね。
ご存知のように一説ではドリアンは人間の食べ物ではありません。しかしそのドリアンを絶賛大歓迎している人たちがおられるのも確か。その人たちが我々と同種族の人間かどうかの問題はさておき、果敢にもドリアンを試したいという勇猛な方々は下記記事をご参考になさってください。

ドリアンの選び方、その他の注意点などドリアン愛好家の方々からの数々のアドバイスを凝縮しております。



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