マレーシアの国民的車Myvi ー 第3世代の特徴と2026年時点の状況

マレーシアの大衆車といえば、多くの人がまず名前を挙げるのがPerodua(プロドゥア)のMyviです。2005年から生産されているこのコンパクトカーは、日本車にも引けを取らない人気をマレーシアで長年獲得し続けています。元々はセダン主体だった市場のニッチを埋めようと開発された車でしたが、発売後に爆発的な人気を博し、Myviはマレーシアのコンパクトカー市場を長期間にわたって牽引してきました。勝因は、無駄な機能を削ぎ落として低価格を実現しつつ、日本のダイハツ自動車の技術を取り入れて信頼性を確保した点にあると言われています。実際、近年Perodua自身が同クラスのAxiaを発表するまで、Myviはマレーシアで最も売れているモデルであり続けました。自国で自動車メーカーを持つ国は東南アジアではマレーシアのみで、この点もMyviが単なる一車種を超えた「国民車」的な存在として愛される理由のひとつになっています。最安クラスの新車事情についても、Axiaと並んでMyviは欠かせない存在です。

🚙 第3世代モデルで刷新されたポイント

それまでのMyviの設計は、優れたエンジンシステムを提供するため基本的に日本のダイハツをベースに行われてきましたが、第3世代ではトヨタベースの設計に切り替わり、内装はPerodua自身が独自に手がけるという大きな転換がありました。車体サイズも、大きなトランクと広い車内スペースを確保するために従来より約20センチ長く、7センチ幅広くなり、一回り大きい印象を与えるモデルとなりました。燃費はカタログ値で1300ccモデルが21.1km/L、1500ccモデルが20.1km/Lとされ、アイドリングストップ機能の搭載など環境性能への配慮も進みました。何より、過去のどのモデルよりも安全性能を重視した設計になっている点が高く評価されています。

🛡️ 安全機能の目玉は「A.S.A(Advanced Safety Assist)」と呼ばれる追突防止システムです。時速20km前後の低速走行中に適切なブレーキ操作が行われなかった場合、警告とともに自動的に車を停止させます。渋滞中に前方不注意で前の車の停止に気づかず追突する事故を防ぐことを狙った機能で、携帯電話を操作しながらの運転に起因する事故が多いマレーシアの実情を踏まえた工夫と言えます。このほか、信号待ちで前の車が発進した際に知らせる機能や、誤発進防止システムも搭載されています。

もうひとつの改良点が「Smart Tag」の据え付け仕様です。高速道路の料金所ではTouch ‘n Goで通過するのが一般的ですが、Smart TagというETCに似た機器を後付けで使っていた従来のオーナーの間では、窓ガラスを割られて機器ごと盗まれるという被害が悩みの種になっていました。第3世代Myviではこの機器が車の内装とあらかじめ一体化されており、盗難対策と使い勝手の両方が改善されています。

🚙 発表当時の価格帯(参考・歴史的資料として)

モデル ミッション 地域 価格 (RM)
Myvi 1.3L G マニュアル マレーシア半島側 44,300
オートマ マレーシア半島側 46,300
Myvi 1.3L X オートマ マレーシア半島側 48,300
Myvi 1.5L H オートマ マレーシア半島側 51,800
Myvi 1.5L AV オートマ マレーシア半島側 55,300
📌 一言まとめ: 2026年時点でのMyvi(現行D51A世代)は、1.3リッター・1.5リッターの5グレード構成で価格帯はRM46,500〜59,900。上記の表は発表当時の価格で、現在の価格はやや上昇していますが、コンパクトカーとしての価格競争力は今も維持されています。さらに、Malaysian・Daihatsuの共同開発による全く新しい第4世代Myviの開発が既に確認されており、独自デザイン・ハイブリッド化・ダイハツ向けOEM輸出などが噂されていますが、正式な発売時期はまだ発表されていません。

🚙 マレーシアの人々の反応

発表当時のマレーシア国内の反応は総じて好意的でした。「フォルクスワーゲンのGolfとほぼ同型の車が、かなり安く買える」「(Peroduaは)国民の需要を忠実に反映した数少ない車メーカーのひとつ」「ちょうど車を購入したところで発表されてしまった」「2年前に持っていた車を売って新型のMyviを購入したけど、今また同じことをしたいという気持ちでいっぱいだ、しかも値段もほぼ一緒という」といった声が当時寄せられていました。中古車市場においても、Myviは日本車などと比べて値下がり幅が小さく、高値で取引される傾向が今も続いています。マレーシアで国民的な支持を集め続けるこの1台は、2026年になった今も、その地位を大きく揺るがされてはいないようです。次期モデルがどのような姿で登場するのか、Perodua社の発表を楽しみに待ちたいところです。

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