オンラインで物件内覧できる時代になりました【2026年版・WebGL/3DGS】

「オンラインで物件内覧できる時代になりました」――2021年にそう書いてViz4Dというサービスを紹介したこの記事、5年経った2026年に現況を確認したところ、サービスは健在どころか大きく進化していました。当時の内容を残しつつ、最新事情を加えてアップデートします。

当時公開されていたサンプルがこちらです。ブラウザだけで寝室モデルの中を歩き回れます。

当時紹介したサービスの流れ(2021年)

  1. アップロード
    3ds Max(V-Ray + Coronaのフル設定)またはFBXで、3DシーンをViz4Dにアップロードします。
  2. 自動処理
    Viz4D内でモデルが自動処理され、最適化された3Dシーンが4時間以内にアカウントに届きます。
  3. ベイク(オプション)
    ローポリシーンをダウンロードし、提案されたUVに合わせてライトマップをレンダリングして元のシーンにアップロードします。
  4. 公開
    ライティングやマテリアルを磨き、情報を追加してモデルを公開します。

2026年のViz4D――3Dガウシアンスプラッティング対応へ

2026年現在のViz4Dは、3ds Max(2019〜2025、Corona/V-Ray対応)のシーンをアップロードするだけでメッシュ・マテリアル・UV・テクスチャを複数LODへ自動最適化する「Viz4D Mesh」が引き続き主力製品で、リンクを共有するだけでアプリのインストール不要、数百万ポリゴン級の建築シーンでもスマホや単体VRヘッドセット(PC接続なし)で閲覧できます。これに加えて、近年のフォトリアル化の主役である3Dガウシアンスプラッティング(3DGS)を使った新製品「Viz4D Fusion」も登場しました。Fusionは写真・動画ベースで実在空間を驚くほどフォトリアルに再現できる技術ですが、2026年9月時点の公式情報では対応用途がExterior(外観)・Product showcase(製品ショーケース)向けが中心で、インテリア空間への本格対応やAR/VR視聴は「Coming soon」として今後の提供予定にとどまっています。

この5年で「オンライン内覧」は標準になった

2021年時点で私が挙げた従来の問題点――閲覧者のPCスペック要求、重いデータ、タブレット非対応――は、技術の進歩でほぼ解消されました。furioosのようなサーバー側GPUの高額サービスに頼らなくても、ブラウザ(WebGL/WebGPU)側の最適化だけで実用になっています。360°写真ベースのウォークスルーも含めれば、賃貸・売買物件のオンライン内見は海外では珍しいものではなくなり、「未施工物件を先に見せる」「遠隔地の候補物件を事前に絞り込む」ことが普通にできる時代です。

不動産実務の目線でひとこと。特に日本とマレーシアのような国をまたぐ物件検討では、現地に飛ぶ前にオンラインで候補を絞れるかどうかで、出張1回分のコストと時間が変わります。未竣工物件の先行マーケティングや、オフィス区画のレイアウト比較にも3Dウォークスルーは強力です。内見のたびに現地スタッフが案内に往復する時間も削れるので、貸す側・案内する側にとっても省力化ツールになります。

オンライン内見の主な方式と使い分け

  • 360°写真ウォークスルー 実在物件の撮影ベース。制作が速く安いのが利点で、賃貸の内見代替はほぼこれです。実物が存在しないと作れないのが弱点。
  • リアルタイム3D(WebGL/WebGPU) 3Dモデルベースなので未竣工物件でも作れるのが最大の強み。家具レイアウトの差し替えや仕上げ違いの比較など、インタラクティブな見せ方ができます。
  • 3Dガウシアンスプラッティング(3DGS) 写真や動画から驚くほどフォトリアルな3D空間を作る新しい方式。実在空間の質感再現では最有力ですが、編集の自由度はまだメッシュに劣ります。

要するに「実在物件を安く見せるなら360°写真、まだ建っていないものを見せるならリアルタイム3D、実在空間を最高の質感で残すなら3DGS」という使い分けです。

導入を検討する側のチェックポイント

不動産会社や設計事務所がこの種のサービスを検討するときに、見積もり前に確認しておきたいのは次の4点です。☑ 手元の3Dデータ(またはCAD図面)がどの形式か。☑ 閲覧者の端末は何か(スマホ中心なら軽さ最優先)。☑ 公開ホスティングの月額費用が続くか、買い切りか。☑ 間取り変更・仕上げ変更時の更新フローと費用。特に4点目を曖昧にしたまま作ると、竣工までの設計変更のたびに割高な修正費がかかることになります。

モバイル回線・閲覧環境での注意点

WebGL/WebGPUベースのリアルタイム3Dは端末側での処理が必要なため、Wi-Fi環境や安定した4G/5G回線での閲覧が前提になります。地方のホテルや移動中の車内など回線が不安定な場所では、読み込みに時間がかかったりテクスチャが粗く表示されたりすることがあります。営業や商談の場でオンライン内覧を見せる予定がある場合は、事前に会場のネット環境を確認し、可能であれば事前に一度開いてキャッシュを効かせておく、あるいは回線が細くても安定して見られる360°写真ベースの軽量版を予備として併用しておくと安心です。

まとめ

この5年でオンライン内覧の技術は大きく進化し、360°写真・リアルタイム3D・3DGSという3つの方式を目的に応じて使い分けられる段階まで来ています。オンライン会議やオンライン内見での3DCG活用はZoom用オリジナル3DCG背景の記事、AIとCGの使い分けはAIに店舗パースを頼んでみた実録もあわせてどうぞ。

※Viz4Dの現行機能(Viz4D Mesh/Fusion・3DGS対応・対応バージョン)は、2026年7月時点のウェブ検索(viz4d.com公式)で確認した情報です。

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