【マレーシアで働く管理職必見】マレーシア人をマネジメントする苦労と対策

こんにちは、最近アップがご無沙汰気味となっていたKOKONATSです。

更新が遅れ気味となっていた理由は日本から新規進出する某日系レストランのアシスタントを行っていたからです。

お分かりになる方はお分かりになるかもしれません。関係者の方々お世話になりました。

ひと段落付いたのでマレーシアに来られる日本人が苦労しやすいところ、逆にマレーシア人から学べそうなところなど気づいたところを振り返らせていただきたいと思います。

 

日本のマネージャーがマレーシアで苦労するところ

「no problem」 は 「yes problem」

「No problem! 」と即答されるとああわかってもらったんだと安心するでしょう。ただ「no problem! 」は時々、いやかなりの頻度で

「Yes! Problem!」、

時々「Big problem!!!」

となることもあるので注意が必要です。

そもそもその相手が英語がわかっていないこともあるのでまずはそこから確認してあげてください(笑)

壁にぶつかったら「Tak Tau」

プロジェクトを進めてゆくと必ず発言にに出くわします。

何故ならプロジェクトには問題が付きものだからです。

そんな時,マレーシア人の責任者に話すとまず遭遇するのがこの「Tak Tau」。

考える前にまず

分からなーい

と言います。

この発言が出てきた時に怒るのではなく,マレーシア流の「挨拶」と考えましょう。

 

納期はまず守らない

マレーシアタイムが存在するのは有名な話。通常の契約を結んだところで納期はほぼ確実に守られません。

例えばオフィスやレストランで開業する際、リノベーションを行うことが多々あります。そのような業者が納期を守ることは稀です。納期が間に合ったとしても気が抜けません。漏水、電気の不通、その他の欠陥が発覚することは日常茶飯事です。欠陥は「問題」とみるのではなく,通過儀礼だと考えるのがマレーシアで長くやっていくコツです(笑)

オフィス、その他の施設の使用開始時期はある程度余裕をもって行った方がよいです。

何度言っても話が通じない

相手方に確実にこちらが言いたいことが通じている場合でも、そして相手方がその内容に同意した場合でもそれが履行させるかどうかは話が別です。

さっきあれほど言ったのに!

とか

本当に聞いていたのか?

という話は日常茶飯事です。

先を読むのが苦手

マレーシア人は先を見越して物事を計画するのが苦手です。

全体的に国民が若く、経験が少ない、予想不可能なことが多々起こるというのも要因となっているかもしれません。実際マレーシアでは一週間のうちに法律制定・即施行されたりすることも日常茶飯事です。

「少し先を考えればわかるだろ」などとあまり熱くなりすぎると心臓が持たないかもしれません。

怒りすぎると話を聞かなくなる

怒る、注意するなどは仕事では起こりえる話です。

マレーシア人を取り巻く住宅環境、交通環境などは日本を含む他のアジア諸国に比べてかなり恵まれているためか厳しい環境に耐えてやっていくことが苦手です。

皆の前できつく怒ったり、口うるさく言われていると感じると仏像のようになってしまう人もいます。

常識が常識ではない

考えて行動するというと予想外の結果が返ってくる場合があります。

仕事に期限を与えて任せたら、そのままそっくり何も手を付けずに終わらせたという超絶ダイナミックな猛者もいました。

ただ、言い訳を考えるのは得意です。

お得意のパターンは親族の不幸・食中毒・病気による言い訳です。

リスクを承知の上で監理を行って仕事を任せる必要があります。

無理は無理

無理と思ったらそこまで。解決方法を探しそれに向けて努力するのが苦手です。

無理と思ったらまたもや仏像化します。

そもそも待たされることに慣れている国民性。待つことは何の苦にもなりません。スマホさえあれば何時間も待てます。

 

じゃあどうするの?

「人は石垣、人は城」武田信玄はそういったようですが、これはマレーシアでも通じるところがあります。優秀な人材をつなぎ留めておくことに対してはマレーシア現地企業も腐心しています。

マレーシアは転職が多く、次から次へとより有利な条件を求めて人が動いていきます。多くの人はいずれは自分の会社を持ちたいという日本とは少し異なった人生展望を描いています。これは中華系マレーシア人は特にそういえます。

それらの人たちはどうやったらつなぎ留めておくことができるのでしょうか?昇給・昇進は考えられるかもしれませんが、どの会社も予算は限られています。競合に打ち勝つ為にはランニングコストの削減が一番効果的です。

優秀な人を会社に繋ぎとめておくことにどの会社も苦戦しているんです。ある会社は会社の所有権の半分までも譲り優秀な人を繋ぎ留めました。。。(泣)

ただ賢い経営者のいるあるローカル企業は,お金をかけずにどのようにして会社につなぎ留めておくかということでとても効果的な方法を生み出したと聞きました。それは従業員に精神誠意の感謝を見せることです。この「あるローカル企業」は予算がなかったものの,優秀な成績を修めたオペレーター社員に普段社長である駐車場に期間限定で駐車できる権限を与えたようです。

私筆者はその話を聞いた時に,日系企業に足りないある点を学びました。

社員の評価は「お金」ではなく「気持ち」で評価しなくてはならないということです。会社から大切にされているかどうかは,お金が全てではありません。

部下の好きな食べ物はなんですか?部下の趣味はなんですか?

そういった情報は,部下がある一定の業績を残したときに「気持ち」の込めたギフトをプレゼントするきっかけになります。

 

また,普段の業務上「マネージャーではないから下級従業員は知る必要がない」と考え,頭ごなしに命令を伝えると確実にマレーシア人のモチベーションは下がります。なぜその業務を履行する必要があるのか,ある方法で業務を進めればどんなメリットがあるのか,という理由を提示するのはとても大切です。

業務上完璧に仕事をこなせる人はいません。部下が失敗したりすることは日常茶飯事である訳です。理由が分かれば,マレーシア人の勤務態度は大幅に改善します。

 

 

マレーシア人から学べるところ

マレーシア人の課題とも呼ばれる点を書き連ねましたが実は私はマレーシアが大好きです。

基本ポジティブでいつも明るいマレーシア人。歌いながら仕事をする者、叫びながら仕事をする者、商品をつまみ食いしながら仕事をする者、仕事中にできるだけ寝る者。業務態度云々という話はさておき皆が楽しみながら生活しています。

仕事は楽しく、オフは充実させるという人が多いのがマレーシア人です。

 

より人間的な生活を送っているのは実はマレーシア人の方かもしれません。

 

まとめ

日本はアジアの中でも先進国というのは紛れもない事実です。しかしその日本にも陰りが見えているのも確かです。

優れたところはマレーシアにももちろんたくさんあります。

「ローマではローマ人のように行う」という英語のことわざがあるように、マレーシアでも取り入れられるところは取り入れるという姿勢で行うことも大切かもしれません。

 

ちなみに先日開業のレストラン、目下時給RM9(270円)でホール・キッチンのアルバイト絶賛大募集中です。補足になりますが、ビザのサポートは全くありません。ご興味のある方は是非ご連絡ください(笑)

コメント

  1. ニッシー より:

    こんにちは。
    今回の記事も大変ためになりました。ありがとうございます。私の場合マレーシア人は、部下ではなく上司にあたりますが、まさに私の上司の方々じゃないかぁ!となんだかうれしくなり、ボスに親しみさえ感じました。笑

    ボスは、就業規則を守ってくれない時があり、ストレスを抱える日々ですが、明日からは熱くなり過ぎないように働いていこうと思います。私もマレーシアが好きなので。救急車の画像はウケました。そういえばココナッツさんの記事に出会えたきっかけは、マレーシア労働基準法で検索した時でした。

    それでは、またの記事を楽しみにしております。失礼します。

  2. kokonats より:

    ニッシー様、こんにちは。
    ゆるキャラが多いマレーシア人はいらいらすることもある反面、なぜか癒される部分もあるので不思議です。
    人によってはアレルギー反応が出てしまうようですが。
    普通の心臓を持っていると病院送りになるので我々も彼らのように心臓に毛をはやして頑張っていきましょうね。