【2026年10月】マレーシアのヘイズ(煙害)対策|API指数の見方と学校閉鎖の基準を整理

「今日は外に出て大丈夫なのか。」
「子どもの学校は休みになるのか。」
「アプリの数字と、ニュースの数字が違うのはなぜか。」

インドネシア側の森林火災の影響で、マレーシア国内でもヘイズ(Haze/煙害)が広がり、各地で大気汚染指数が上がっています。こうした場面では、数字の意味と公式の基準を知らないと、判断に迷いやすいのが現実です。

この記事では、2026年10月9日時点の公式発表(在マレーシア日本国大使館の注意喚起、マレーシア保健省、教育省)をもとに、大気汚染指数(API)の見方、学校閉鎖の基準、保健省が示す対策を整理します。数値や基準は日々変わるため、末尾の公式リンクで最新情報を必ず確認してください。

いま何が起きているのか(2026年10月9日時点)

マレーシア保健省は、インドネシア側の森林火災の影響でヘイズが国内の一部地域にも被害を及ぼしており、影響は今しばらく続くと見ています。在マレーシア日本国大使館も、出張や旅行で来る人、指数が高い地域に住む人に向けて、最新の当局発表を確認するよう呼びかけています。

報道では、10月8日午後3時時点で、半島マレーシアの38地域が「不健康」の水準に達しました。最も高かったのはジョホール州スガマットの190で、ネグリスンビラン州スレンバン186、同ニライ185と続いています(Malay Mail)。10月9日には、少なくともプトラジャヤとスランゴール州の教育省管轄の教育機関、パハン州ロンピン郡の教育機関が閉鎖されました。プトラジャヤでは、10月8日午後5時時点のAPIをもとに閉鎖が決まりました。

空の便にも影響が出ています。ジョホール州のジョホール空港では、視界不良で航空機が着陸できず、他の空港へ変更した事例が報じられていると、大使館は伝えています。渡航予定がある人は、航空会社の発表をこまめに確認するのが鉄則です。

大気汚染指数(API)の見方

マレーシア環境局は、地域ごとの大気汚染指数を5段階で随時公表しています。日本語では「IPU」「API」と書かれますが、政府が公式に使うのはAPI(Air Pollutant Index)です。

指数 区分 示されている目安
50以下 良好(Good) —
51〜100 通常(Moderate) —
101〜200 不健康(Unhealthy) 保健省は屋外活動の見合わせを推奨(大使館メールによる)
201〜300 非常に不健康(Very Unhealthy) 今回の注意喚起では個別の目安なし
301以上 危険(Hazardous) 保健省ページは、高リスクの人に影響地域から離れることを勧めている

行動の分かれ目は「101」です。この数字を超えたら、屋外の予定を見直すことになります。

良好 50以下 通常 51〜100 不健康 101〜200 非常に不健康 201〜300 危険 301以上 101超:屋外活動を見合わせ 150超が3日連続:学校閉鎖 180超:学校閉鎖 マレーシア政府が使う大気汚染指数API(0〜300超)。目盛りは等間隔(0〜350)で描画 基準は2026年10月8〜9日時点の発表。変更されることがあります
学校閉鎖の基準(180超、または150超が3日連続)は、屋外活動の見合わせの目安(101超)よりかなり高い位置にあります。日程は地域や発表によって異なります。学校が休みにならない日でも、屋外活動は見直す対象になりえます。

■ アプリのAQIと公式のAPIは同じ数字ではない

大使館は、APIとAQI(Air Quality Index)は算出方法や基準が異なると注意しています。AirVisualなどのアプリに出るAQIは、同じ地域・同じ時間でも、政府発表のAPIと数値が違うことがあります。便利な反面、学校閉鎖の基準や屋外活動の目安に使われるのはAPIです。アプリは傾向をつかむ道具と割り切り、判断は公式のAPIで行うのが定石です。

公式のAPIは、環境局のMyEQMS(eqms.doe.gov.my/APIMS)で確認できます。

学校閉鎖の基準:180超、または150超が3日連続

教育省は10月8日、環境局が発表するAPIが180を超えた地域の学校・教育機関は閉鎖すると発表しました。さらに、150を超える状態が3日続いた地域も閉鎖の対象です(The Star)。大使館が配信した、スランゴール州教育局の発表の仮訳では、次の日程になっています。

基準 閉鎖の開始 補足
APIが180を超えた地域 10月9日(金)から スランゴール州教育局の発表(大使館の仮訳)。教育省管轄の教育機関が対象
150超が3日連続した地域 10月12日(月)から 同上。日程は大使館の仮訳のみで確認した情報
閉鎖中の学習 在宅学習 生徒の能力・通信環境・教員の準備状況に配慮して実施

保護者が見るべきなのは、お住まいの地域のAPIと、学校からの連絡の両方です。

注意点は、発表した主体と日付が違う基準が混在していることです。9月6日には、スランゴール州が「APIが200を超えたら学校などを閉鎖」と発表しています(州の発表、The Star)。10月8日の基準は、これとは別に教育省が示した180超/150超の3日連続です。古いニュースの数字をそのまま使わず、発表した主体と日付を必ず確認してください。教育省管轄外のインターナショナルスクールや私立校の扱いは、この発表だけでは分かりません。学校に直接確認するのが確実です。

保健省が示すヘイズ対策:4つの基本

大使館は、保健省の注意喚起の仮訳として、次の4点を紹介しています。

  • 1. 屋外活動を避ける:幼い子ども、慢性呼吸器疾患のある人、心疾患のある人は影響を受けやすいため、屋外での滞在を控えます。
  • 2. 外出は必要最小限に:やむを得ず外出するときは、適切なマスクを着けます。
  • 3. 激しい運動を伴う屋外イベントは延期:激しい運動中は呼吸量が大きく増え、安静時の最大10倍の煙害粒子を含む空気を吸い込む可能性があると紹介されています。
  • 4. 持病のある人は服薬を続ける:医師の指示どおりに薬を飲み、体調が悪いときは早めに最寄りの医療機関を受診します。

保健省のページ(infosihat.moh.gov.my)には、さらに次の案内があります。喉のかゆみ、咳、息苦しさ、目の痛みや涙、鼻水・くしゃみ、皮膚のかゆみ、胸の痛みといった症状が続くときは、近くのクリニックを受診すること。バイクで移動する人、屋外で働く人、高リスクの人は鼻と口を覆うこと。顔や露出した肌をきれいな水で洗うこと。車で移動するときはエアコンを使うこと。水分を十分にとること。ヘイズが危険な水準に達した場合は、高リスクの人は影響地域から離れることが勧められています。

マスクの種類については、保健省のページに具体的な規格の指定はありません。「適切なマスク」の中身を断定せず、必要なら医療機関や薬局に相談するのが安全です。

場面別に考える:迷いやすい5つの状況

場面 判断の軸 確認すること
通勤・通学 学校は地域のAPIと学校の連絡で決まる 学校からの閉鎖・在宅学習の連絡
ジョギング・屋外スポーツ 101超では屋外活動の見合わせ推奨。激しい運動を伴う屋外イベントは延期 主催者からの中止・延期の連絡
子ども・高齢者・持病のある人 保健省が影響を受けやすい層として挙げている 屋外滞在を控え、服薬を続ける
出張・旅行の予定 航空会社・当局の発表 ジョホール空港で着陸変更の事例あり
数字を調べるとき 公式はAPI アプリのAQIとは別物

ヘイズは、数字が公開されているぶん、確認の手順さえ決めておけば慌てずに済みます。

逆に言えば、不安の多くは「どの数字を見ればいいか分からない」ことから来ています。毎朝、環境局のAPIで自分の地域を確認する。101を超えたら屋外活動を見合わせる。学校や勤務先の連絡を待つ。この3つを習慣にするだけで、判断はかなり楽になります。ただし、状況は日々変わるため、前日の数字を翌日の判断に使わないことが前提です。

現地公館の連絡先と、参考にした情報源

在マレーシア日本国大使館

電話:03-2177-2600(代表)/住所:No.11, Persiaran Stonor, Off Jalan Tun Razak, 50450 Kuala Lumpur
在コタキナバル領事事務所:088-254169
たびレジや在留届に登録していれば、同様の注意喚起がメールで届きます。

参考にした情報源(2026年10月9日確認)

※基準・数値は発表時点のものです。最新の内容は上記の公式サイトでご確認ください。

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