家に業者がやってきました。名刺を渡され会社名と住所、連絡先が書かれています。本当に信用してよいのでしょうか。その会社は実在していますか?
実はマレーシアにおいては、会社が実在しているか・実働しているかを誰でも確認できる公的な仕組みがあります。取引先の与信確認や、テナント候補企業の実態確認といった場面でも役立つ知識なので、この機会に最新の確認方法を押さえておきましょう。
マレーシアの会社登記を管轄するSSM(Companies Commission of Malaysia)とは
マレーシアに存在する会社・商号はすべてSSM(Suruhanjaya Syarikat Malaysia/マレーシア会社委員会)に登録されています。日本でいう法務局(商業登記)に近い機関です。
1. SSM e-Info(公式・有償の会社情報ポータル)
Website: https://www.ssm-einfo.my/
SSMが公式に認可した情報提供サービスで、会社名や登記番号(Company Registration Number)から会社情報・登記状況(Existing/存続中かどうか)を検索できます。詳細な登記簿謄本(Company Profile)を購入することも可能です。
2. SSM MyData(簡易検索向け)
Website: https://mydata.ssm.com.my/
基本的な会社情報を無料または低コストで確認できるポータルです。
3. SSM ezBiz(統一の公式デジタルプラットフォーム)
Website: https://ssm-ezbiz.my/e-search/
会社設立・登記変更なども含めた統合ポータルで、e-Searchメニューから会社検索が可能です。
検索の手順
- 名刺や契約書に記載されている「Company Registration Number」を確認する(SSM Malaysiaでは新形式・旧形式の番号が混在していますが、いずれかを入力すればヒットします)。
- 上記いずれかのポータルにアクセスし、会社名または登録番号で検索する。
- ステータス欄が「Existing」「Active」等になっていれば、その会社は現在も存続・登録されています。「Dissolved」「Struck Off」等の表示があれば、既に解散・抹消されている会社です。
会社が実在していなかった場合の注意点
検索しても該当会社が出てこない、あるいはステータスが解散・抹消となっている場合、それは個人が勝手に会社名を名乗って営業している可能性があります。
そのような相手と取引をして何か問題が起こった場合、法人としての責任追及ができず、個人を相手取った民事訴訟という遠回りな手段しか残らないことがあります。マレーシアには少額の消費者トラブルを扱うTribunal for Consumer Claims(消費者裁判所)という制度もありますが、そもそも相手企業の実在が確認できなければ申し立て自体が難しくなります。
REN実務での活用ポイント
商業不動産の仲介の現場でも、テナント候補企業の実在確認は与信管理の基本です。特に日系企業がマレーシア進出時にオフィス・店舗を借りる際、貸主側から「相手先企業の登記状況を教えてほしい」と聞かれることは珍しくありません。SSMの検索結果(会社名・登録番号・ステータス)は、その場で示せる一次情報として活用できます。
よくある質問
Q. 個人事業(Sole Proprietor)やパートナーシップも同じ方法で確認できますか?
A. はい。SSMには株式会社(Sdn Bhd)だけでなく、個人事業主やパートナーシップも登録されているため、同じポータルで検索可能です。ただし個人事業の場合は登録名義が経営者個人の名前になっていることもあるため、名刺の表記と完全一致しないケースもあります。
Q. 登録番号(旧形式・新形式)の違いがよく分かりません。
マレーシアでは以前の登録番号形式(例: 123456-A)から、新形式(例: 202601012345 (123456-A)のように併記されるケース)へ段階的に移行しています。名刺に古い番号のみが書かれていても、多くの場合は検索システム側で新旧どちらの番号でも照合できます。



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