建材メーカーの新規開拓|増やすのは注文ではなく「指名」

建材メーカーの新規開拓。外構工事の現場で化粧ブロックを積む職人と、砕石・型枠・インターロッキング

「代理店には出している。カタログも配っている。それでも、新しい現場で使われない」—建材メーカーや建材商社の悩みです。

製品の良さは、社長が説明すればたいてい伝わります。現場で何が起きているかも分かっている。問題は、その説明をしに行く相手が、注文をくれた会社に偏っていることです。新しい会社に当てる役は社内で決まっておらず、気づけば問い合わせと既存ルートからの注文を待つ形になっている。

結論を先に言えば、建材の新規開拓で決まるのは「流通のどこに当てるか」です。建材は、メーカーから施工会社まで商社・代理店・卸・販売店が何段も挟まる商品です。ここを整理しないまま動くと、当てた先が注文を出せる立場ではなかった、ということが起こります。

この記事では、外構・エクステリア工事会社を当て先にした場合を例に、誰に当てるか、何を先に言うか、いつ当てるかを順番に整理します。

こんなお悩み、ありませんか?

  • 代理店・販売店には置いてもらえたが、現場で指名されるところまで行かない
  • 問い合わせと既存取引先からの注文が中心で、こちらから新しい会社に当てる動きができていない
  • 新規に当てる役が社内にいない。採用しても、製品と現場の両方を覚える前に辞めてしまう
  • 展示会には出しているが、名刺は集まっても、そのあとが続かない

ひとつでも当てはまるなら、それは貴社のせいではなく、建材という商品が「使う人」と「買う人」と「決める人」に分かれていて、当て先が一つに決まらないからです。

1. なぜ建材は「置いてもらえても、使われない」のか

流通が何段にも分かれている

国土交通省の調査報告書は、建材の流通について「商社、代理店、卸業者、販売店等が介在」する多段階の構造だと整理しています。メーカーから施工会社に届くまでに、複数の会社が間に入るということです。

このため、販売店の棚に載ることと、現場で使われることは別の話になります。棚に載るのは「買える状態」をつくっただけで、指名される理由まではつくれていません。

地域ごとに、通る道が違う

同じ報告書は、とくに土木系の建材について「地域ごとに特異な商習慣の存在」を指摘しています。小さな商圏では、その地域に特有の取り扱い手順や属人的なネットワークができており、大手であってもその地域で事業を行うときはそれに従う必要がある、という記述です。

つまり、東京で通ったやり方が、そのまま地方で通るとはかぎりません。当て先のリストを全国一律で作ると、ここで効率が落ちます。

「変えない理由」のほうが強い

外構の現場は、決まった手順で回っています。基礎の砕石を敷いて転圧し、型枠を組み、土間コンクリートを打つ。ブロックを積み、笠木を載せる。使う材料を変えると、手順も、職人の慣れも、単価の見積もりも、全部やり直しになります。

だから施工会社は、よほどの理由がないかぎり、いま使っているものを使い続けます。新規開拓で越えるのは、この「変えない理由」です。

2. 当て先は3つ|誰が材料を決めているか

外構・エクステリアの工事を請ける会社は、ひとくくりにできません。材料を誰が決めているかで、話す相手も、刺さる話も変わります。

当て先 材料を決めているのは誰か この相手の特徴
外構・エクステリア専門工事会社 自社。提案から施工まで自分たちで決める 切り替えの判断が速い。社長や現場の責任者と直接話せれば、その場で試す判断が出る
造園工事会社 自社。ただし植栽が本業で、外構は付帯で受けることが多い 剪定・植栽の知識は厚いが、土間・ブロック・デッキの材料は「いつものもの」で固定されやすい
工務店・ハウスメーカー 発注側。外構は分離発注か、専門会社に丸ごと出す 量はまとまるが、標準仕様に入るまでのハードルが高く、単価も比べられやすい

どこから手をつけるか

3つのうち、いちばん早く結果が出るのは外構・エクステリア専門工事会社です。材料を自分たちで決めていて、間に人が入らないためです。1現場で使ってもらえれば、次の現場でも使う判断がその会社の中で完結します。

工務店・ハウスメーカーは量が大きい代わりに、標準仕様に採用されるまでの時間が長くなります。先に専門工事会社で実績をつくり、その実績を持って工務店に当てるほうが順番として通りやすくなります。

3. 相手が買っているのは「材料」ではなく「施工の楽さ」

いま業界が困っていること

エクステリア業界最大級の専門展であるEXG(エクステリア×ガーデンエキシビション)2026は、開催の趣旨として「新築住宅着工戸数の減少や人手不足、コスト上昇」を業界の課題に挙げています。そのうえで、今回の柱のひとつに「省施工・省力化」を置き、「メーカーがいかに施工の負担を減らし、生産性を高める製品を提供できるか」という言い方をしています。

これは、材料をつくる側にとって重要な補助線です。施工会社がいま困っているのは、材料の値段より人手のほうだということを、業界の主催者側が正面から言っているからです。

だから、先に出すのは性能ではなく手間

外構の1現場は、工程が細かく分かれています。残土を出し、砕石を敷いて転圧し、型枠を組み、土間コンクリートを打つ。ブロックを積み、化粧ブロックで仕上げ、笠木を載せる。インターロッキングを並べ、目地に砂を入れる。立水栓を立て、防草シートを張る。このうちのどれか一つでも、人と時間が減るなら、それは値引き以上の意味を持ちます。

順番が逆になりやすいところです。性能や耐久年数の話は、相手が「これを使うと現場が楽になるらしい」と分かったあとで効きます。最初に出すと、その手前で電話が終わります。

先に言えると強いこと(例)
何人で施工できるのか/1日で何㎡進むのか/養生期間はどれだけ短くなるのか/既存の下地のまま使えるのか/特別な道具や資格が要るのか/残土や廃材が減るのか

4. いつ当てるか|外構のカレンダーから逆算する

新築外構は、住宅の着工に連動している

国土交通省の住宅着工統計では、2025年度の新設住宅着工戸数は前年度比12.9%減の71万1171戸、うち持ち家は12.6%減の19万5111戸でした。持ち家は新築外構のボリュームゾーンです。

つまり、新築だけを見ていると、外構工事会社も建材メーカーも同じ縮むパイを取り合うことになります。EXG2026が「住宅という点から街全体という面へ」「店舗やオフィス、公共施設、福祉施設といった非住宅・ランドスケープの領域まで」と言っているのは、この流れを受けたものです。当て先を選ぶときは、新築外構だけを見ている会社より、リフォーム外構や非住宅に手を伸ばしている会社のほうが、新しい材料を試す理由を持っています。

冬は、土間が打てない

外構には、天候による明確な制約があります。コンクリートは低温で固まりにくく、外気温が5℃を下回る場合はブルーシートで囲って加温するなど、余分な手間が発生します。養生期間も長く取る必要があります。

逆に言えば、この時期は現場が動きにくく、社長や現場責任者がつかまりやすい時期でもあります。春と秋の繁忙期に新しい材料の話を持ち込んでも、聞いてもらう時間そのものがありません。

展示会の前後は、話が通りやすい

エクステリア業界には、実際に業者が集まる専門展があります。

  • EXG(エクステリア×ガーデンエキシビション)… 4月・幕張メッセ
  • 関西エクステリアフェア
  • JAPAN BUILD 建材・設備EXPO

出展しているなら、会期の前に当てて来場を促し、会期の後に当てて話を戻す——この2回が、いちばん自然に電話をかけられるタイミングです。名刺交換だけで終わるのは、この後半が抜けているからです。

5. いちばん難しいのは、既存の代理店・販売店との関係

建材メーカーの新規開拓には、他の業種にない事情があります。施工会社に直接当てると、いつも取引している代理店・販売店の立場と衝突しかねない、という問題です。

現実的な進め方は、直販に切り替えることではありません。需要を掘り起こす役をメーカーが担い、注文の受け口は既存のルートに残す形です。具体的には、施工会社に当てて興味を持ってもらったあと、その地域の販売店経由で見積もりが出る流れにしておきます。

この形なら、販売店にとっては自分たちが動かなくても新しい注文が増えることになるので、反発が起きにくくなります。国交省の報告書が指摘しているとおり、地域の商習慣と属人的なネットワークは今も強く、そこを飛び越そうとすると、短期の1件と引き換えに地域全体を失うことがあります。

新規開拓で増やすのは「注文をくれる相手」ではなく、「指名してくれる相手」です。注文は、いまのルートから入って構いません。

6. 手法の比較|建材メーカー・商社の場合

手法 当てる相手と時期を自分で決められるか 建材で使うときの注意
既存の代理店・販売店に頼む 既存客への案内は回るが、新しい施工会社を掘る動きにはなりにくい
展示会(EXG・関西エクステリアフェア等) △(時期は主催者が決める) 現物を触ってもらえるのが最大の強み。会期後に戻す動きがないと、名刺で終わる
Web・SEO/建材ポータル ✕(相手が探しに来るのを待つ) 中長期の資産になる。ただし探している人にしか届かない
サンプル送付・カタログ配布 送ったあとに誰も追いかけないと、そこで止まる
テレアポ・インサイドセールス 地域・業種・規模で当て先を絞れる。製品と現場の両方が分かる担当でないと、その場で切られる

表の左側が、相手を自分で選べる手段かどうかです。展示会・Web・ポータルは「待ち」の手段で、当てる相手と時期を自分で決められるのはテレアポとインサイドセールスだけです。おすすめは、Web・展示会で見つけてもらう入口をつくりながら、能動的に当てる線を1本持っておく二本立てです。

7. 断られた相手を、どう残すか

建材の切り替えは、その場で決まりません。いま進行中の現場の材料はもう決まっていて、次の案件が来るまで判断できない、という断られ方がほとんどです。

つまり、「今回は結構です」は「いらない」ではなく「いまではない」であることが多い。ここを一度きりの反応として捨ててしまうと、翌期の案件を丸ごと落とします。

KOKONATSの場合:担当者につながらない相手には最大6回まで架電するルールで運用しています。また、断られた相手は追客データとして蓄積し、時期を変えて再アプローチします。原状回復の支援では、この積み上げからアポ率14.0%を記録しています。

8. 費用の考え方|相場と、KOKONATSの料金

営業代行の市場相場は、BOXILの主要34サービス調査で月額の中央値が約27万円、初期費用の中央値が約16万円、成果報酬はアポ1件あたり1万5,000〜2万円とされています。なお、料金を公開しているのは34社中9社だけです。

KOKONATSが料金を出しているのは、安さの訴求ではありません。検討はその場で決まらず、社内に持ち帰って稟議に載せるものだからです。金額がなければ、資料そのものが作れません。

プラン 月額(税抜) 対象社数
100社開拓プラン 80,000円 100社
200社開拓プラン 140,000円 200社
300社開拓プラン 190,000円 300社
見込み客フォローアップ特化プラン 80,000円 100社(枠)
初期費用 0円 全プラン共通

コールリスト作成は100社あたり18,000円です。【見込み客フォローアップ特化プラン】は、展示会やWebの問い合わせ・資料請求で名前が分かっている相手を、半年から1年かけて追い続けるためのプランです。「100社」は名簿の数ではなく、同時に追い続ける枠の数を指します。確度が低いと分かった先は枠から外し、空いた枠に次の候補を入れます。外した理由は毎月のレポートで返します。なお、このプランはアポインセンティブ・コールリスト作成・契約インセンティブの対象外です。

料金を公開していない会社に問い合わせるときは、「実際に架電するのは誰か」を一度聞いてみてください。受注後に協力会社へ再委託する形も現実にあります。違法ではありませんが、間に一社入るぶん費用は上がり、製品理解とリスト作成は顔の見えない相手に委ねられます。

9. まとめ|建材は「流通のどこに当てるか」で決まる

  • 棚に載ることと、現場で指名されることは別。建材の流通は商社・代理店・卸・販売店の多段階(国交省の調査報告書)
  • 当て先は3つ。外構・エクステリア専門工事会社/造園工事会社/工務店・ハウスメーカー。材料を自分で決めている専門工事会社がいちばん早い
  • 先に出すのは性能ではなく施工の手間が減ること。業界の課題は人手不足だと、専門展の主催者自身が言っている
  • 当てる時期は冬(現場が止まる)と、展示会の前後。春と秋の繁忙期は話を聞く時間がない
  • 注文の受け口は既存ルートに残す。新規開拓で増やすのは指名であって、直販への切り替えではない

実績|材料をつくる側が、施工会社に直接当てた例

静岡県 土木資材メーカー様/営業対象:道路舗装会社/商材:特殊加工用の土木機材(800万円以上)
アポ率5.3%。問い合わせ依存から脱却し、商談候補企業が大幅に増加しました。

※共通しているのは「材料・機材をつくる側が、それを使う施工会社に直接当てた」という構造です。違うのは分野で、こちらは土木・道路舗装です。外構・エクステリアでの実績ではありません。

KOKONATSでは、建築・建材分野に特化した営業代行・インサイドセールスを行っています。ターゲットの選定からリスト作成、アポイント獲得、断られた相手の追客までを一貫してお引き受けします。

製品を知っているのが社長ひとりだと、新しい会社に当てる順番はいつまでも回ってきません。

初期費用0円。料金・支援の流れはこちらから。

💰 建材・建築商材向け営業代行の料金・詳細を見る
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よくある質問

既存の代理店に知られずに、施工会社へ直接当てても大丈夫ですか?

隠して進めることはおすすめしません。国交省の報告書も、地域ごとの商習慣と属人的なネットワークの強さを指摘しています。需要を掘り起こす役をメーカーが担い、注文は既存ルートから入る形にしておけば、販売店にとっても増収になるため、先に伝えたうえで進めるほうが結果的に早くなります。

外構の専門用語が分からない担当者でも架電できますか?

できますが、続きません。土間コンクリート、砕石、転圧、化粧ブロック、笠木、インターロッキング、立水栓、犬走り、擁壁、残土処分——こうした言葉が出たときに話が止まると、その時点で相手は「分かっていない」と判断します。KOKONATSでは、製品と現場の両方を理解したうえで架電する形をとっています。

当て先のリストは、全国で作ったほうがいいですか?

建材は地域ごとに商習慣が違うため、まず1つか2つの地域に絞ることをおすすめします。そのうえで、その地域で使われた実績を持って隣の地域に広げるほうが、全国に薄く当てるより反応が取れます。

展示会に出しているのですが、それでも架電は必要ですか?

展示会は、現物を触ってもらえる点で建材にとって強い手段です。ただし、会期後に戻す動きがないと名刺で終わります。【見込み客フォローアップ特化プラン】は、まさにこの「名刺は取れたが、そのあとが続かない」状態のために用意しているものです。

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